聞かれて、うんうん。 と、細かく何度も頷く。
すると、今まで鋭い顔つきだった龍兄の頬が一気に緩んだ。
外見からは全く想像もできないほど、人懐っこそうな笑顔。
よ、よかった……笑ってくれた。
それにしても、目尻が垂れるだけでこんなに人が良く見えるなん――
「きゃッ!!!!」
突然、椅子に座ったままのあたしをギュッと抱きしめてきた。
ゴツゴツした筋肉の胸が、あたしの鼻と口をふさぐ。
い、息ができない……
「――ッ!!!!龍っ、てめっ、離せっ!!」
和馬くんがあたしと龍兄との間に入ってきて、ベリっと、あたし達をはがした。
鋭い目つきで、龍兄を睨んでいる。
でも、龍兄は、そんなの微塵も気にしていなかった。
両手はまだあたしの肩に置いたまま。
キラキラと瞳が輝いている。
「そうかそうか。 柏木ゆずか。ほら、もっと顔を見せて」
あたしの存在を確認するように、頬や、頭に手を当てた。



