とにかく、1人になりたかった。 誰とも会わず、ひとり、頭を冷やしたかった。 中庭にあるベンチに腰掛け、背もたれに全体重を預け空を仰ぐ。 太陽の眩しさに手をかざす。 消えかけの飛行機雲。 木から木へと飛び移る、小さな鳥。 どんなに小さなものでも、はっきりと見る事ができた。 唯一見えないものは、和馬くんの気持ち。 今、何を考えているのか。 どこにいるのか。 誰といるのか。 どんな会話をしているのか。 和馬くんの一つひとつが気になってしょうがない。