10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!


不意に、下げる頭に落ちてきた声。

パッと頭を上げる。

「お願いしますだけでよくね?」

か、和馬くん!?

窓際の一番後ろの席で、和馬くんが意地悪な笑みを浮かべていた。

目と口が、同時にパクパクと動く。

「和馬っ。おまえはどうしてそういう言い方しかできないんだよ。柏木が一生懸命挨拶してんのに」

ひ、ヒロくんっ!!?

真ん中の一番後ろの席には、和馬くんを叱り付けるヒロくんが。

「ガキの頃から、何にしてもなげぇんだよ、あいつ」

「和馬っ!!!」

「健もそう思うよなぁ?」

「………」

た、健くんまでっ!!!!

廊下側の一番後ろの席に目を向けると、雑誌に視線を落とす健くんが座っていた。

「柏木、D組だったんだな」

驚きのあまり声が出せず、コクンと頷いた。

「やった。また同じクラス」

ヒロくんの笑顔で、さっきまでの緊張感はどこかへ吹っ飛んだ。

ヒロくんを見てると、やっぱり自然と口角が上がる。

子供の頃も、あたしの心のオアシスはヒロくんだった。

ざわつく教室。

あちこちから女子の視線が刺ささる。

(何? あの子)

(何でヒロくん達と親しげなの?)

こそこそ交わされる会話。

ちょっと気になったけど、あえて聞こえない振りをした。

きっと、今はそうした方がいい。