10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!


「お父さんの仕事の都合で、またこっちに引っ越して来たんだって」

あたしの代わりに説明してくれたヒロくん。

健くんは、ふーん。 と、素っ気ない返事を返した。

健くんの無表情な視線に後ずさりしてしまいそうだったけど、ヒロくんがニッコリほほ笑んでくれるから、あたしもヒロくんの真似をしてほほ笑んでみせた。

それなのに……。

「………」

そっぽを向いた健くん。

しかも、ひとり先に歩いて行っちゃうし……。

あたしの笑顔、ダメだった?

ヒロくんの真似をしようと思ったのが、間違いだったか……

「ったく。どうしてこう、みんな素直じゃないんだろ」

ヒロくんが頭をかきながら頭を傾げる。

「柏木。 今の気にすることないからな。あいつ、ああいうヤツだから」

そういえば、子供の頃からそうだったっけ。

あんまり表情を表に出さないというか、大人しいというか。

「あいつも、柏木が帰ってきて喜んでるはずだから」

ヒロくんのフォローのほほ笑みが向けられる。

「う、うん」

あたしもヒロくんにほほ笑み返したけど、それがなぐさめだの笑顔だってわかるからなんか切ない。

「おまえら、行くぞっ!!! 時間ヤバイって」

「うわっ!!! マジだっ。 柏木、ちょっと走れる?」

携帯で時間を確認したヒロくんが、慌てて言った。

「うん。 大丈夫」

「学校まで、走るぞ」

「う、うん」

ヒロくんと和馬くんの背中を追って駆け出した。

子供の頃と同じ光景。

いつも、こうやって町中を走ってたっけ。

あたしの足が遅くて、いつも、少し先からみんなが手招きしてた。

「おーい、柏木っ。あともう少し、がんばれっ!!!」

って、今みたいに――。

そういえば、もう一人、一緒に遊んでた子がいたような気がするんだけど……。

どんな子だったっけ。