真顔でそう言うと、彼女はフンっと鼻を鳴らして、パートナーの男子と控え室を出ていった。
その背中を、ヒロくんと見送る。
思っていた通り、派手な服。
胸元を強調していて、とにかく露出が激しい。
これで、男子の目を引こうって作戦?
確かに、似合ってた。
ショートパンツから伸びる足は、ビックリするくらい長かったし。
さすが、投票数がNo.1なだけある。
「シワ寄せない」
ツン。 と、あたしの眉間にヒロくんの人差し指があたった。
「俺らには、俺らの良さ」
「……え?」
「あいつらには負けないよ」
そう言って、ニッコリ笑ったヒロくん。
そして、今度はグッと顔を近づけてきた。
「よし。 肌の調子はいいみたいだな」
ヒロくんの息がかかる程の近さだ。
あまりにも近すぎて、パッと目を逸らした。
「そ…そりゃ、そうだよ。毎日ヒロくんの言う通りにしてたんだから」
「うん。知ってる」
「………」
「柏木、よく頑張ったな」
「……ヒロくん」
真っすぐヒロくんの目を見ると。
「俺達の良さ、ヤツらに拝ませてやろうぜ」
高々と右手を上げたヒロくん。
あたしはコクンと頷いて、パァーンと、ハイタッチをした。



