10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!


「でも、よかった。顔の傷、早く治って」

あれから1週間。

あたしは、まだ“答え”を出せないでいる。

――『冗談で、あんなこと言わねぇから』

答えを出すどころか、まともに健くんの顔も見れないし、挨拶も出来ないし、うまく笑えもしない。

そんな空気がすごく嫌で、あたしはここ最近、健くんを避けるようになってしまった。


もちろん、あからさまにじゃない。

違和感がない程度に、距離をおいた。

ヒロくんも和馬くんも何も言わないから、多分、この距離感に気づいていないと思う。

「ねぇ、聞いてる?柏木」

「――へっ?」

横から突然現れた顔に、思わず体をのけ反らせた。

「酷いな、その態度」

プクっと、頬を膨らますヒロくん。

「ご、ごめん。いきなりだったから驚いちゃって」

「いきなりじゃないよ。さっきから話しかけてましたぁ」

「えっ、うそっ!!ごめん。何の話しだっけ?」

慌てながら言うと、スっと、ヒロくんの人差し指があたしに向いた。

「傷、早く治ってよかったねって」

言われて、頬に手をあてる。

あの時、和馬くんがすぐに手当してくれていなかったら、多分、跡に残ってたと思う。

そんなに深くなかったっていうのもあるんだけど、これは、和馬くんのおかげだ。

文化祭が2週間後にせまり、あたしはなんと、2学年の美女第3位に入ってしまった。

しかも、1位はあのリーダーだ。

また、舞台の上で戦うことになる。

怖くないって言ったら嘘。

めちゃくちゃ怖くて、辞退したいくらい。

でも……

彼女には、負けたくない。

彼女にだけは、絶対に。