紫陽花の短編集物語#1

第1話 陽翔との出会い

高校二年生。おだやかで少しぼんやりしてるけど、感受性が強くて人の言葉をよく覚えてる。
ある日、下駄箱の中に不思議な手紙を見つける。そこにはこう書かれていた:
「あと3回。君は“本当に待っていた人”に出会う。」

爽やかで人懐っこい、サッカー部のムードメーカー。
校舎裏で落とした手紙を拾ってくれて、そこから急接近。
陽翔「ねえ、この手紙、ちょっとロマンチックじゃない?俺だったらうれしいけどな。」
一緒に帰った帰り道、ふと瑞穂は思う。「この人が、手紙の相手…?」
【君に会うまで、あと3回。 続く】




第2話 颯真との出会い

隣のクラスの、無口で本好きな男子。
図書室で偶然すれ違い、同じ本に手を伸ばして指が触れる。
楓馬「……君も、この本、好きなんだ。」
その声は低くて、どこか懐かしい響きがした。

瑞穂(私が本当に待っていた人って、誰? この中にいるのかな・・・? それとも、3人目に出会うのかな?)

【君に会うまで、あと3回。 続く】




第3話 礼司との出会い

放送室で出会った、音楽オタクの先輩。
ひとりでギターの練習をしている姿に、瑞穂の鼓動が高鳴る。
玲司「この曲さ、高1のとき、自分の気持ちが言えなくて作ったんだ。
……今なら、誰かに届くかなって思って。」

【君に会うまで、あと3回。 続く】





最終話 本当に待っていた人

瑞穂は、心の中でつぶやく。
「どの人も素敵。でも…まだ“誰か”を待っている気がする。」
そして、手紙に書かれていた“出会い”のカウントは3回を過ぎ──
ある日、誰かとふと目が合った瞬間、心が静かに震える。
蒼生「久しぶり、瑞穂。」
瑞穂「……あなたは──」
蒼生は瑞穂の幼なじみ。
小学生のころまではいつも一緒にいたけれど、中学から別の学校になり、自然と会わなくなっていた。
でも、高校2年のある日、ふとしたタイミングで再会する。
蒼生「……瑞穂? うそ、同じ学校だったの?」
瑞穂「え……? 蒼生…くん?」
あの頃と変わらない声。だけど、ずっと会えなかった時間の分だけ、胸がぎゅっとなる。
蒼生は転校してきたばかりだという。そして──彼の胸ポケットから、あの“手紙”と同じ文字の封筒が落ちた。
瑞穂は気づく。
瑞穂(あの手紙をくれたのは、願いが叶う日を、ずっと信じてくれていたあの人。君に会うまで、あと3回って、男子たちと出会う回数だったんだ)


【君に会うまで、あと3回。 完結】