人気者の彼が好きで。
佐奈は、いつも教室のいちばん後ろの席から太一を見ていた。 笑顔で誰とでも話せて、運動も勉強もできて、みんなの中心にいる太一。 手を伸ばせば届きそうなのに、なぜか遠い存在に思えた。
友達には言えない気持ちを、佐奈はノートの隅っこに小さく書いた。 “好きです”と、ただひとこと。
ある日、図書室の帰りに、校舎裏で太一とばったり出会った。 ふたりきり。沈黙が流れる。
太一:「……佐奈って、いつも静かだよな。でも、目がまっすぐで、ずっと気になってた。」
佐奈:「……え?」
太一は、ちょっとだけ照れたように笑った。
太一:「クラスで誰かが笑ってても、佐奈だけが俺の“ほんとの顔”を見てる気がする。わかる? ……俺、けっこう無理してるんだ。」
佐奈:「……うん。なんとなく、そう思ってた。」
ふたりの距離が、初めて近づいた瞬間だった。
それから少しずつ、ふたりの時間が増えていった。 朝の「おはよう」が特別に聞こえるようになり、放課後の帰り道は、太一がちょっと遠回りをして佐奈の家の近くまで送ってくれるようになった。
そしてある日、太一がそっと言った。
太一:「……片思いしてるんだ。ずっと前から。」
佐奈:「……誰に?」
太一は、目をそらさずに佐奈を見つめた。
太一:「君に。」
【君にだけ、気づいてほしかったんだ。 1話完結】
佐奈は、いつも教室のいちばん後ろの席から太一を見ていた。 笑顔で誰とでも話せて、運動も勉強もできて、みんなの中心にいる太一。 手を伸ばせば届きそうなのに、なぜか遠い存在に思えた。
友達には言えない気持ちを、佐奈はノートの隅っこに小さく書いた。 “好きです”と、ただひとこと。
ある日、図書室の帰りに、校舎裏で太一とばったり出会った。 ふたりきり。沈黙が流れる。
太一:「……佐奈って、いつも静かだよな。でも、目がまっすぐで、ずっと気になってた。」
佐奈:「……え?」
太一は、ちょっとだけ照れたように笑った。
太一:「クラスで誰かが笑ってても、佐奈だけが俺の“ほんとの顔”を見てる気がする。わかる? ……俺、けっこう無理してるんだ。」
佐奈:「……うん。なんとなく、そう思ってた。」
ふたりの距離が、初めて近づいた瞬間だった。
それから少しずつ、ふたりの時間が増えていった。 朝の「おはよう」が特別に聞こえるようになり、放課後の帰り道は、太一がちょっと遠回りをして佐奈の家の近くまで送ってくれるようになった。
そしてある日、太一がそっと言った。
太一:「……片思いしてるんだ。ずっと前から。」
佐奈:「……誰に?」
太一は、目をそらさずに佐奈を見つめた。
太一:「君に。」
【君にだけ、気づいてほしかったんだ。 1話完結】



