コンビニの中は、寒いくらいに冷房が効いていて汗ばんだ体を冷やした。
店内に入るスタッフの数は最低限。
巻さんは、先回りしていたロケ車で待機している。
けど、多分車内で私たちの映像はチェックしているんじゃないかと思う。
私はおつかいメモ、爽真は買い物かごを持って買い物を開始する。
「陸くんはぁ、……カップ麺?うわぁ、ふけんこーう」
商品名も味も指定されてないから、オーソドックスなやつをいくつか入れておく。
それから、次はお菓子?
ひよりが、「夜のお菓子パーティーをしましょう」って言っていた。
「爽真くんって、甘い派?しょっぱい派?」
「どっちでもない」
「……」
不一致チャレンジならず。
つまらなそうに唇を尖らせておいた。
お菓子コーナーに入って、テキトーな袋菓子を追加していく。
甘いのと、しょっぱいのを半々。
ひよりっぽいマシュマロも買っておいた。
次に、大和のジュース。
彩加の肉まん、なんて季節外れはレジまで後回し。
あとは、美玲と紫苑の分。
「ふたりともスイーツかぁ……」
コンビニスイーツが並ぶ商品棚の前で、迷った指が自分の唇を押さえる。
こういう細かいとこで紫苑×美玲派へのケアも忘れない。
紫苑め。抜け目ないな。
(……ゔ。紫苑を思い浮かべたら、生配信後のことを思い出してしまった)
というか、まだずっと頭の片隅にあの時の記憶がある。
言った紫苑は平然と役に戻ったのに。
悔しい。鍛錬が足りない。
ぐぬ、と寄せた眉は、スイーツ選びに迷っているように見える、はず。
バラエティ豊かなスイーツを目の前に固まる私に、爽真がわずかに目を細めた。



