台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―


――……

「第二十問:喧嘩したらすぐ話したい?時間を置きたい?」

左。すぐ話したい。

「第二十三問:褒められるなら性格?見た目?」

右。“瑠奈”的には見た目。

「第二十八問:一目惚れはあり?なし?」

左。あり。


質問も終盤。
紫苑は、理由をこじつけられそうな設問なら私に合わせて、正の字を積み上げてくる。


このままいけば、私と紫苑は狙い通りに相性ナンバーワン。

そして、美玲と紫苑はワーストではないけど、そこそこの開きをつけることができている。


「あとちょっとだね♡紫苑くん♡」
「ん?……うん、そうだね……」

勝ちを確信してあからさまにテンションを上げながら、ちらりと黒板を盗み見る。

空白がなくなりつつある私と紫苑の欄とは対照的に、爽真と私の欄は、絶望的にスカスカだ。


「第二十九問:好きな人と幸せの形が違った時――
相手を優先する?恋を貫く?」


ガツン。

やけに生々しい質問に、心臓を殴られた。

無理やり息を吸って、止まりそうになった呼吸を復活させる。

“瑠奈”なら迷わない。
“瑠奈”なら相手を困らせても恋を貫く。

もう必死で動かした足で右側に滑り込む。

紫苑は、“紫苑”らしく左。
爽真も、左側にいた。

(――というか私以外、全員左側。
やっぱりみんな、好きな人が幸せなら道を違える方を選ぶんだ)