台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―





買ったものを車に乗せると、カメラマンが機材を降ろしてさっさとロケ車内に入っていく。

爽真・瑠奈ペアの撮影が終了した合図だ。

「……」
「……」

ロケ車の横に並んでるのに、会話もない。

真夏のアスファルトがじりじりと熱を返していた。

――今こそ、精算の時!

「あのさ、」

涼しい顔が、こっちを見る。


「アイス好き?爽真くん」


――――
――……

ふたりで同じソーダのアイスバーを手に持って、駐車場脇の木陰に入る。

「……」
「……」

会話がないまま、偶然同じ時に氷菓を一口齧る。
シャク、と氷が砕けて、口の中がひんやり甘い。

言え、言うんだ。早く。

半分くらい食べたところでやっと踏ん切りがついて、勢いよく爽真と向き合った。

「昨日はごめん!」

いきなりアクセル踏んだから、思ったより大きな声が出た。