「……や、大丈夫。
私もともと少なくても元気に過ごせる派だから」
「そんな感じはするな」
「でしょ?…はは……」
トクトクと、止まらない感情が血管から全身に伝播していく気がする。
パッと顔を逸らして爽真の手から逃れて、落ち着かない気持ちを前髪を撫で付けて誤魔化す。
変な沈黙が、落ちてしまった。
花火大会の日から、何だか私はおかしい。
……いや、実はもっと前から?
わからないけど、
爽真に触れられると、私は私じゃいられなくなる。
(そういう意味では、ある意味怖いわ)
……なんて、皮肉ったって。
訝った顔をした爽真が、ゆっくり屈み込んで私の顔を覗く。



