台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―




――で、どうしてこうなった。


ソファの定位置に私と爽真。
そして、私の左隣に紫苑。


「今朝の朝ごはんさ。あれ、俺の席の分にケチャップかけたの瑠奈ちゃん?
雑だったよねー、凄惨な殺人現場みたいになってたもん。プレートの上」

「テキトーに配膳した場所に“お前が”“勝手に”座ったんだろ。文句言うな」

「文句じゃないよ?面白いよね、可愛いよねって話」

「黙れば?」


私の頭の上で延々と飛び交うよくわからない口論に、作り笑顔も剥がれかける。

あれ、紫苑と私の化かし合いバトルみたいな展開だったよね?


なんで私、空気みたいになってるの?


っていうか、この期に及んで、また今朝の話で恥かくの?私。


「たまごが」「ピーマンが」と、ギロチンのように頭上で止まらない恥の上塗り公開処刑。

居た堪れなくなってきて、むうっと唇が突き出始めた。


「瑠奈、もう寝ようかな」


“瑠奈”ボイスギリギリの結構低めの声に、ぴたりと止まる2人の会話。

かわいこぶりながらピキピキしている私に2人同時に気付いて、2人して目を丸くした。