台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―


「なぁに?紫苑くん」

「“わぁ”って言うゲーム、しよっか」

「え?」


――なぜ、忘れた頃にそれ?
意図がわからなくて、心の中で首を傾げる。

「しよっか」と聞いてきた割に、紫苑は私の返事を待たない。


「選択肢にはないシチュだけど、当ててみてね?」


そう言って、紫苑が数ミリ私に近づく。
絶対に逸れない蜂蜜色の瞳が、柔く細くなった。


「……わぁ」


溶けるほど甘くて浮かれているみたいな声色。


“楽しい”
“嬉しい”

“可愛、い”……?