いつまでやるの?これ。
もう十分じゃない?
あまりに長い見つめ合いに、さっきまでの闘志はどこへやら。心はすっかり鎮火していた。
「紫苑くん。そろそろ目、疲れてきたんじゃない?」
「瑠奈ちゃんこそ。瞬き少なすぎてまつ毛ぴくぴくしてるけど」
(それはそっちもだよ)
ス――ン。
アーモンド型の蜂蜜アイも、すらっと繊細に通った鼻筋も。
最初こそビジュえぐいなって感心してたけど、これだけ見つめてると流石に目が慣れてくる。
姿勢を変えられない状況に、背中もむずむずしてきた。
でも自分からは逸らせない。
なぜなら私は“瑠奈”だし、単純に負けるのも嫌だから。
多分あっちも似たようなこと思ってる。
だから、いつまで経っても決着がつかない。
「ねぇ瑠奈ちゃん」
私の目にわずかに力がこもった時、紫苑がトーンを落として私を呼んだ。



