「……っ!?」
ぺたんと張り付いた途端、直に伝わる体温に心臓がバグる。
顔近い、とかいや、状況!とか、一気に色んな外部情報が押し寄せて、別のパニックに陥った。
「やっぱいい。離して」
「は?」
体の向きを変えてぐいっと肩を押し返すと、爽真の腕が抵抗する。
「ちょっと!なんで離さないの!?」
「お前がそうしろって言ったんだろ」
「今は離してって言ってるじゃん!」
「それが意味不明だって言ってんだよ」
ぐいぐいと力一杯押すのと押さえつけるのの応酬。
「いいから離してって……ばっ」
私のお腹に爽真の手が押し込まれそうになって、思わず爽真の手が緩む。
その瞬間、爽真を押した反動で私1人がスライダー水流に乗って流されてしまった。
「ギャ――――――!!」
思った以上に早い流れに飲まれて、腹ばいになって落ちていく。
「瑠奈!」
すかさず爽真も飛び込んで、離れ切る前に私の手を捕まえて引き寄せる。
引いた力で態勢を立て直させて、横向きに縮こまる私を足の間に入れると、そのまま肩のあたりでしっかりと抱え込んだ。



