乗り物もなく、身一つで螺旋状のスライダーを落下するタイプのやつ。
すごい勢いで水が流れている入り口を前に、座り込めずにごくりと唾を飲む。
そうやって固まる私をよそに、爽真が先にそこに座った。
「瑠奈、ここ」
爽真が袖に隠れた私の手をくいっと引いて、自分の足の間に座るように促す。
それで素直に誘導されて、ちょこんとそこに収まった。
(――のはいいけど、なんか緊張するな……)
しゃがみ込んで、お尻をつくまでができない。
このドキドキは、水の中に放り込まれる未来を予想してるせいなのか、この閉塞感のせいなのか。
爽真の手が、ゆるりと控えめに私の腰に回る。
と同時に水流のある場所にぺたんと座り込んでしまって、爽真の腕の余裕分体が前に流された。
その心許なさにヒュッと、胃が持ち上がる。
恐怖心がピークに達して、必死で爽真に振り返った。
「爽真……っ!絶対ぜったい、離さないでね!?」
顔の距離が思ったより近い。
けどそんなこと気にする余裕もない。
爽真の目が色んな感情でごちゃついて見開く。
「……お前はホント……そういうとこ」
なぜか不機嫌そうな顔が数センチ近づいて、同時に腕がギュッと密着した。



