台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―


すでに決められている相関図の矢印を、無機質に指でなぞる。

空欄から、自分に向かっている矢印で、ふと指を止めた。


(あー。でも、四角関係?ちょっとはゴタゴタするのかな)


ブン、とポケットの中でスマホが震える。
取り出すと、そこに今届いたメッセージが映っている。


“最近会えなくて寂しいよ”
“嫌いになった?”
“話したい”

女の子って、何でこうもみんな同じようなことしか言わないんだろう?

見るだけで気が滅入るような文字の羅列に、表情が冷える。


(もういいか、最近退屈してたし。
終わりにしよ)


それっぽい設定を与えられた男女8人の共同生活。
……まぁ、こっちのほうがまだ楽しそうかな。

スマホをしまい込んで、マネージャーに向き直る。
お望みの、爽やかな笑顔と一緒に。


「いいですね、恋リア。俺、やってみたいです」


――おもしろいこと、あるといいけど。