「きゃっ!紫苑くん……!?
びっくりしたぁ。もう、おどかさないでよ〜」
白々しく今気づきましたって演技をする。
ソファから立ち上がっている爽真は、警戒するように紫苑を睨んでいる。
(わぁっばか!そんな露骨に睨んだら、やましいことありますって自己紹介してるようなもんじゃん!)
今すぐやめろとなんとか伝えたいけど、相手は紫苑。
下手に動くとすぐに気づかれそうで、“びっくりしてます”状態から一歩も動けない。
「おかしいと思ってたんだよね。
瑠奈ちゃんと爽真って日中ほとんど絡まないのに、なんか親密そうだよなぁって」
紫苑がゆっくりと、こっちに向かって歩いてくる。
爽真の体がギシ、と動きかけてたけど、これは隙を見て目で制した。
「仲良くなるとしたらどこだろう?
元々の知り合い?SNSで繋がってる?
――いや、深夜かな……って」



