見つめている爽真の顔に、ほんの少しの驚きが滲む。
落ち込んだ気持ちを隠さないまま、私は自分の心を話した。
「私、それが傷になるってことすらわかってなくて。
新しい視聴者層を作って、番組の再生数に貢献して。
爽真との約束を果たす追い風になるじゃん、くらいに思ってたんだよね」
“約束”
その言葉を聞いて、爽真のまつ毛がわずかに揺れる。
でも爽真は、私の口がまだ動こうとするのを見て、何も言わずにいてくれた。
「でももしかして、爽真は違った?
間接的でもゲスっぽいこと言われてる私を見て、また傷ついてた?」
爽真はすぐには答えない。
だけど、言葉を探してるみたいにうっすらと唇は開いた。
珍しく動揺が滲む夜色の瞳は、ほんの少しだけ揺れている。
それが、答えだと思った。



