台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―


「おぉー、5個!こっちと同じだねー、爽真」

「……」

彩加が振り返って言うのに、爽真は聞こえてないかのように視線を外している。

必要以上に馴れ合わない一匹狼。それが爽真の役だから。

「ほんとこいつ……っ。美玲以外に無愛想すぎない!?」

「まぁまぁ、彩加。落ち着いて」

苛立ちを隠さず肩を怒らせる彩加を、大和とひよりが宥める。

彩加は子供っぽく顔を顰めながらも、はー、と息を吐いて苛立ちを逃した。

「まぁ、モヤってるのもわかるけどさ。
美玲の今日のペア、紫苑だもんね」

彩加が向こうのほうに視線を投げる。

ずいぶん離れたところに、豆粒大の美玲と紫苑。

……そして、4人と美玲たちのちょうど中間あたりに、私と陸がいた。

「……別に、そういうわけじゃ」

「いいよいいよ、誤魔化さなくて。
さっきからずーっとあっちの方見てたの、知ってるから!」

彩加がポンポンと爽真の肩を叩く。

それから、得意げな顔でこう言った。

「好きなんでしょ?美玲のこと!
私の目は誤魔化せないよ〜?
一期の時から、恋の匂いには敏感なの!」