昨日の夜中の、爽真の怒っている顔が急に脳裏に蘇る。
あの時の爽真はきっと、私が傷つけられたと思って怒ってくれていたんだ。
(あぁ、私。またやっちゃってたのか)
ストレートな悪意だけが、傷を作るわけじゃない。
私が自分でも気づかないうちに受けてた傷を、爽真は心配してたんだ。
(あとで謝らないと。確かに私、何もわかっていなかった)
――でも、その前に。
目の前でしょんぼりしている、わんこを元気づけなくちゃね。
「あぁ、アレねっ」
砂糖をまぶした、甘いとぼけた声を出す。
私の声に反応した陸に向かって、にやりと妖しく笑いかけた。
「あれはぁ、スタッフさんの仕込み!
瑠奈があーんな地味な下着、つけるわけないでしょー?」
きゃはっとわざとらしく笑って、ぽかんとしている陸と距離を詰める。
「陸くん前、瑠奈には絶対騙されないって言ったのに――」
目の前まで迫ると、陸の肩に手をかけ、あの時のように耳元に唇を寄せる。
「また騙されちゃったね♡かわいいりーくくん♡」



