爽真の顔が一瞬で無になる。
それに気付かず、私はコメント欄を流して見せる。
――話題になっているのは、ピーマン殺人事件のくだり。
“えっしおんくんのガチ笑顔……かわ……”
“一生懸命笑い堪えてるよww
るなのプライド守ってあげてんだねww”
“思い出し笑いされて、るなも本気で照れてんじゃん笑”
(……ま、主に紫苑への「新たな一面可愛い♡」コメントなんだけど)
そのおかげで、それを引き出した私の株まで上がっちゃったっていうラッキーパンチだ。
「聞いてないけど」
「私も今日知ったからね」
やけに暗い爽真の声に引っ張られて、私も重く頷く。
第一話後編を全部観ていなかったことを思い出して、爽真に会う前に見返してた時に気付いたから。
「矢印一本化で動く前だったのに、土台ができて助かったよね。狙ってやったわけじゃないとこだけ、不本意だけど……」
パッと自分の手元にスマホを移動させながら、ぶつぶつと話し続ける。
スマホの四角いライトに照らされた、私のなんでもない顔を爽真はずっと不機嫌そうに見ている。



