ほんとの恋



 「ほんなら、今日は教室に着くまで俺に引っ付き虫しとくこと、ええな?」

 「それだけでええのっ?」

 「ふぅーん、ヒマにとっては『それだけ』なんやなー?」

 し、しまった。増やされてまう。

 「そ、そんなことないで?結構大変やな、!」

 不満そうな顔した侠ちゃんは

 「やっぱ引っ付き虫ちゃうくて、ずっとハグな。席に着くまで」

 なぁんて条件を増やしてきた。

 「えぇっ」

 「嫌なんやったら別で行ってもええで?」

 「や、やだっ。ハグ、するからぁ」

 「よろしい。んで?まだ?」

 むぅっ。

 嫌な言い方するなぁ。

 あたしは思いっきり侠ちゃんに抱き着いた。

 「うおっ。ははっ、そんなに俺にハグしたかったんか?」

 にぃっと笑いながら聞いてくる侠ちゃん。

 「侠ちゃん、意地悪やぁ」

 「そんなことゆうならSTまでにしてもええんやで?」

 「ひゃぁっ。ごめんなさいっ」

 「どぉしよっかなー?」

 「うぅ、もっかいチャンスくれへん?」

 「そんなに俺に抱き着いとるのが嫌なんや?」

 「そ、そうゆうわけやのうてぇ」

 「ははっ、分かった分かった。ほんまヒマはおもろいなぁ。まぁ、次やったら確定やからな?」

 …っ。

 「わ、分かった、わ」