いなくなったおねえちゃん



 俺には、怖いものなしだ。
 だから俺は、フラれる恐ろしさなんて二の次で、彼女にアプローチしている。
 だけど、俺が心の底から愛している彼女は、俺に振り向いてはくれない。
 だからこそ、想いがいがあるってものだろう?

 ――俺は、今、誰にも会いたくなかった。
 怖いんだ。
 俺が彼女以外を視界に入れてしまうことが。
 そうなれば、今でこそ俺を近くに置いてくれる彼女も、俺を嫌ってしまうかもしれない。
 俺は今、彼女に嫌われることを最も恐れている、世界で一番怖がりな奴なんだ。