かえりたい

「やっぱり、おかしいよ。このトンネル。
私達以外、誰もいないはずなのに
後ろから、ずっと、足音が聞こえる」


せまくて、暗いところを通った気がする。


「ほら、あの池。風も吹いてないのに水面が激しく揺れてる。まるで、誰かが水中で暴れているみたい」


これに似た、あたたかいものの中で
ずっと、不思議な音を聞いていた気がする。


『…』


戻りたいだけなのに
かえりみちが、わからない。