「……う、うれしかったの」
「え?」
思わず、口からこぼれた。言ってから、恥ずかしくなってしまう。でも、もう引っ込めることなんてできない。
「静に近づけて、触れられて嬉しかったの」
言葉にした瞬間、胸がきゅーっと締めつけられた。
恥ずかしい。ものすごく恥ずかしい。こんなこと、自分から言うなんてどうかしてる。
顔なんて絶対真っ赤だ。今すぐ布団に潜り込んで、なかったことにしたい。
だけど、それでも言いたかった。
だって、ずっと怖かったから。静がまたいなくなることが。
任務が終わったら離れていくことが。私だけが、7年前の続きを勝手に望んでいるんじゃないかってことが。
恥ずかしさを紛らわせるように、私は静の制服の袖をぎゅっと握った。ほんの少しだけ。逃げられないようにするみたいに。
でも、本当はそんなつもりじゃない。ただ、そこに静がいることを確かめたかった。
ちゃんとここにいる。私の前にいる。触れられる距離にいる。
それを確かめたくて、指先に力を込める。



