どうせなら、最後は君に殺されたい




……なに?そのため息。私、そんなに面倒くさいこと言った?


さっきから静は、私が何を言っても困ったような顔をする。


質問すれば黙るし、怒ればため息をつくし、かと思えば学校では髪を触ってきたり、電車ではあんなに怖い顔をして誰かを脅したり。




もう、本当に分からない。



「我慢」って……我慢ってなに?


ぐるぐると使えない頭を必死に働かせて、さっきからの静との会話を思い返す。


静は自分からは、自分のことをほとんど話さない。だから、私は聞けば答えてくれると思っていた。



でも、いざ聞いてみれば静はこうやって黙り込む。


静は、頬杖をついたまま視線を逸らしている。


やっぱり分からない。私は、いったい静になにを我慢させているんだろう。




もしかして――ボディーガードを一刻も早くやめたい、とか?

私が学校で普通に過ごしたいなんて言ったから、仕方なく付き合ってくれているだけなんじゃないだろうか。



毎日私の半歩後ろを歩くのだって、本当は嫌なのかもしれない。


学校で私のそばにいるのだって、仕事だから仕方なく。手を繋いだのだって、危険から守るために仕方なく。




髪を触ったのだって……あれは、なんだったんだろう。