どうせなら、最後は君に殺されたい




『また明日』そんな普通の言葉を、私は今まで誰かから言ってもらったことがほとんどなかった。


明日も学校で会おうね。明日も話そうね。そんな当たり前みたいな約束が、私にとってはずっと遠いものだったから。



「……えと……また、明日」



少し緊張しながら返すと、深澤くんは嬉しそうに笑った。



「うん、バイバイ」



そして、ひらひらと手を振ってくれる。その姿を見ながら、私はどうしたらいいのか分からなくなった。


……これ、手を振り返したほうがいいのかな?友達なら、普通は振り返すよね?でも、まだ友達って言えるのかな。



そんなことを一瞬でぐるぐる考えて、恐る恐る右手を上げる。



「……っ」



その瞬間、パシッ、と手首を掴まれた。



「ふみさん」

「へっ……?」



何が起きたのか理解するより先に、グイッと腕を引かれた。



「ちょ、静?」



身体ごと強引に方向転換させられる。

まるで私が何かをするのを阻止するみたいに、静はそのまま教室の扉へ向かって歩き出した。