どうせなら、最後は君に殺されたい




「鳳条さん、苦手な教科ある?」

「……体育、かな」

「えー、意外。運動できそうなのに」

「全然だよ。走るの遅いし……」



そんなふうに話している間にも、背中にまたツン、と感触が走った。



「……っ」



思わず肩が跳ねる。すると今度は、引っ張るだけじゃなかった。


私の髪を一束、指先ですくうようにして、そのままくるくると巻いている。



……な、なにしてるの?

もう、本当にやめてほしい。



そう思うのに、振り返って「やめて」と言うこともできない。


先生は前にいるし、深澤くんは隣で普通に話しかけてくるし、後ろには静がいる。


しかも、よりによって髪なんて。


たった一本の髪の毛なのに、そこから触れられている感覚が頭のてっぺんまで伝わってくるような気がして、

髪の毛一本一本に神経が通っているんじゃないかと思うくらい敏感になっていく。