「鳳条くんって優しいよねー!」
なんて言われている。
「……どこが?」
私は呆れながら静を見つめる。
すると、女の子のひとりが静の腕を軽く叩いて笑った。それに静も、いつものように薄く笑い返す。
「…………。」
なんだろう。この胸の奥がモヤモヤする感じ。
別に、静が女の子と話していることが嫌なわけじゃない。
私は自分から「私の邪魔をしないでね」と言った。静には静の高校生活を送ってほしいとも思っている。
なのに――どうしてこんなに気になるんだろう。
「……なんっで、静が……」
私には、一人も友達ができないのに!
どうして私は、誰とも仲良くなれないんだろう。
いや、正確には……仲良くなれそうな子はいた。
でも、結局みんな静のことを聞きたがるだけだった。
私自身に興味を持ってくれたわけじゃない。



