凸凹だっていいじゃないか

 5-5で、引き分けだった。
 競技が終わって急に痛くなった頭に意識を持って行かれたまま、フラフラ歩く。
 体力がない私が憎い。

 なんとか退場していくと、誰かが駆け寄って来てくれた。

「香澄ちゃーーーっん!!」

 え、天使。天使が降臨している。
 きっと幻覚が見え始めて……。

「香澄ちゃん!? だいじょうぶ!?」
「うん。たぶん……」

 あ、本物だ。え、ホントに杏奈?
 彼女が私へ来てくれたことに、嬉しすぎてどうにかなりそう。怖い。
 ……ゲッソリした姿は見せたくなかったんだけどなぁ。
 横に並んで歩いてくれるから、どうにか足を進める。

「すごかったねぇ! 2本も取ったのすごいよ!」
「あぁ」

 空返事でごめん。
 だけどヤバい、足がカクンとなるかも。
 足に力を入れながら歩いていたけれど。

『ドッ』

 力が入らなくなって、膝が地面に付く。痛ぇ。

「香澄ちゃん!?」

 立ち上がろうとしたけれど、こりゃ無理だ。

「ごめん、先生呼んでくれる?」

 無理やり口の端を上げて、杏奈に頼んだのだった。