雨暮くんは溺愛彼氏

 中学生の登校時間に鉢合わせるにしては、若干危なっかしいおじいさんを見送りつつ、
「……水沢さん、だんだん俺の扱い方、分かってきたんじゃない? 」
 いたずらな目線をよこす。うう。屈んで上目遣いとか、反則です! 
「嘘。……ほんっとうは、四時間かかったもん……。」
「あはは。水沢さんってば俺に溺れている? 」
 溺れている……。
 そうなのかもしれない。
 一挙一動に魅せられて。ちょっとした仕草や目配せが気になって、惹きつけられて。
 勝手に心臓が暴れ出す。痛いくらいに、切なくって。
 周りを気にしてこういうときは手を差し出さないあなたは、