雨暮くんは溺愛彼氏

「思っていることを、文章とか、絵を描くとか、落とし込んでみると、面白いと思うよ? 」優秀な家庭教師のように彼は言う。「水沢さんはパソコンやスマートフォンの扱いが得意だと思うけれど、実際ペンでノートに文字書いてみるとさ。パソコンのときとは違う感覚あるじゃない。」
「あ。……分かる。」分かってくれるのだ。このひとは。「パソコンだとなんでも調べたりとかすらすら出来るのに、……文字にするのって難しいよね……わたし、雨暮くんへのお返事書くのに二時間かかったもん。」
「二時間も俺のことを考えてくれていたのか。ありがとう。」
「どういたしまして。」
 自転車が来たのでわたしの前に手を出して制した雨暮くん。いちいち紳士的だ。