「なので、いまは、学生っぽい話をしよう。……水沢さんのいいって言っていた動画、見たよ。分かるなー。あれはかなり、ずるい。」
「でしょでしょ! ……ほんっとカイトってひとたらしなところあるから……初日から五人が気になるって光源氏ですかって話で。でも、妙に説得力があって敵を作らないから、そこが凄いよね。」
くくっと喉の奥を鳴らして笑う雨暮くんは、喉元に手をやり、
「水沢さんのその分析力も俺は凄いと思うよ。文章書くのとか向いていると思うなぁ。」
「えー。わたし、文章なんて……全然だよ? 」
「水沢さんは、感受性が豊かだから。」歩いてすぐの信号でストップするわたしたち。同じように待つ生徒がたくさんいて、……なのに、雨暮くんだけ、スポットライトが当たっているみたいに光っている。実写版、光の君。「思ったことを表現するパターンをいくつか持っておくと楽だと思うなぁ。……考え事しながら歌とか歌ってばかりでしょう? 」
言い当てられたわたしは答えに窮する。……雨暮くんの目には、なにもかもがお見通しのようだ。
昨日、お風呂で思い切り「モルダウ」を歌っていたら母に怒られた。
近所迷惑よ! と。
「でしょでしょ! ……ほんっとカイトってひとたらしなところあるから……初日から五人が気になるって光源氏ですかって話で。でも、妙に説得力があって敵を作らないから、そこが凄いよね。」
くくっと喉の奥を鳴らして笑う雨暮くんは、喉元に手をやり、
「水沢さんのその分析力も俺は凄いと思うよ。文章書くのとか向いていると思うなぁ。」
「えー。わたし、文章なんて……全然だよ? 」
「水沢さんは、感受性が豊かだから。」歩いてすぐの信号でストップするわたしたち。同じように待つ生徒がたくさんいて、……なのに、雨暮くんだけ、スポットライトが当たっているみたいに光っている。実写版、光の君。「思ったことを表現するパターンをいくつか持っておくと楽だと思うなぁ。……考え事しながら歌とか歌ってばかりでしょう? 」
言い当てられたわたしは答えに窮する。……雨暮くんの目には、なにもかもがお見通しのようだ。
昨日、お風呂で思い切り「モルダウ」を歌っていたら母に怒られた。
近所迷惑よ! と。



