俺だけのラズベリー


「い、いきなりなんなの!?」



「食うのがダメなら、キスならいいんじゃなかったのかよ?」



涼は本気で不思議そうな顔をしている。



「その……ダメ、じゃないけど……」



「ダメじゃないならいい」



涼は、あたしの濁した語尾をきっぱりと遮った。



「でもさ、陽菜」



「うん?」



「お前のこと食べられなくても……食べるくらいに、俺がお前を独占する」




涼は、さっきよりもずっと激しいキスを頬に落とし、反対側の頬にも同じようにキスをしてきた。


まるで、さっきの毒舌な涼をあたしがいつの間にか砂糖で煮詰めたのかもしれない。


そう思うくらいの、甘い甘いキスだった。


それも一度や二度では終わらなかった。


吸うように激しくて、あたしは加熱したラズベリーのように、とろけていくのがわかった。




あたしがラズベリーなら、ちゃんと焼きたてのワッフルのように熱い愛を注ぎ込んでよね、涼。