私は花火を見上げた。 夜空に、また光が咲く。 ぱぁっと広がって、落ちていく。 「花火って、消えるの早いね」 航「消えるから綺麗なんだろ」 「……そっか」 航「でも、消えて終わりじゃねぇ」 「え?」 航斗は花火を見上げたまま言った。 航「残る」 「残る?」 航「見たやつの中に、残る」 その言葉が、胸を温めた。 私は笑った。 「……航斗くん、たまに優しいこと言うね」 航「たまにじゃねぇ」 「じゃあ、いつも?」 航「……うるせぇ」