航斗が短く言った。 航「来い」 人混みを抜けて、少し高い土手に上がった。 そこからは、花火がよく見えた。 夜空に咲く光。 ぱっと咲いて、消える。 綺麗で、儚い。 ……人も、こんなふうに消えるのかな。 胸がきゅっと縮む。 私は無意識に、浴衣の袖を握りしめた。 その時、航斗が私の隣に立った。 航「……怖い顔すんな」 「してないよ」 航「してる」 「してないってば」