しかし。 依吹が再び真面目な声を出した。 「問題は黒崎竜人です」 空気が変わる。 黒崎組若頭。 まだ榴愛は直接会ったことがない。 でも、その名前だけで緊張感が走る。 「最近、本人が前線に出ています」 「……珍しいな」 煌夜の声が低くなる。 「何か企んでる可能性があります」 榴愛はぎゅっと膝を握った。 黒崎組。 自分を狙っている組織。 怖い。 でも、それ以上に。 煌夜が危険な場所へ行くことが怖かった。