誰も私の邪魔するな。
私は、ただ、ずっと、音を紡いでいたいだけだ。
それさえ叶うのならあとはなんだっていい。
だって私は音とともに生きてるから。
音を紡がないとまともに生活できないの。
現実と心が結びつかなくなるの。
そんなことを思いながら、こちらを覗きこむように近づいてくる空に向かって歌った。
でも、吐いた音たちは大気圏にすら届かず、途中で空気に吸われどこかへ行ってしまった。
それを認めるとドッと力が抜けて、前に倒れこんだ。硬いなにかに額がぶつける。
その正体が月城の肩だということに数秒遅れて気づいたと同時に、酸素が不足して息が切れていたことや耳鳴りが止まっていたことにも気づいた。
月城に頭を預けたまま、息を整える。
すると、下から吹奏楽部と軽音楽部と箏曲部の演奏が聞こえてきた。譜面に沿って奏でられた音が空気によって解かれ他の音と混じってはまた解かれ、不協和音になっている。風も相変わらず吹いていることから、月城が大丈夫と言った理由をようやく理解する。
ある程度落ち着いたところで礼を言い、頭を離した。返事はなかった。
ややあって月城が訊く。
「……今の、なんて曲?」
思わずこぼしてしまったような言い方だった。
私は、ただ、ずっと、音を紡いでいたいだけだ。
それさえ叶うのならあとはなんだっていい。
だって私は音とともに生きてるから。
音を紡がないとまともに生活できないの。
現実と心が結びつかなくなるの。
そんなことを思いながら、こちらを覗きこむように近づいてくる空に向かって歌った。
でも、吐いた音たちは大気圏にすら届かず、途中で空気に吸われどこかへ行ってしまった。
それを認めるとドッと力が抜けて、前に倒れこんだ。硬いなにかに額がぶつける。
その正体が月城の肩だということに数秒遅れて気づいたと同時に、酸素が不足して息が切れていたことや耳鳴りが止まっていたことにも気づいた。
月城に頭を預けたまま、息を整える。
すると、下から吹奏楽部と軽音楽部と箏曲部の演奏が聞こえてきた。譜面に沿って奏でられた音が空気によって解かれ他の音と混じってはまた解かれ、不協和音になっている。風も相変わらず吹いていることから、月城が大丈夫と言った理由をようやく理解する。
ある程度落ち着いたところで礼を言い、頭を離した。返事はなかった。
ややあって月城が訊く。
「……今の、なんて曲?」
思わずこぼしてしまったような言い方だった。



