星屑の唄【期間限定公開】

 クーラーのせいで床が冷えていて寒かった。


      ★


 いつの間にか寝ていたらしい。

 次に意識が覚醒したときには日が傾いていて、白色のベッドシーツがカーテンの隙間から差し込んだひかりで茜色に染まっていた。

 頭が痛い。拳で殴られているみたいにガンガンする。

 そろそろと身体を起こし、キャスター付きの椅子に腰を下ろす。パソコンはとっくの昔にスリープモードになっていた。マウスを操作し、再びパスワードを入力すると、開いたままになっていたXのホーム画面が表示された。相変わらず燃えに燃えている。先ほどと変わった動きはないかとスクロールすると、スピカのYouTube配信の切り抜き動画が流れてきた。彼女は一体この状況下でなにを話したのだろうか。逸る心臓を抑えながら再生する。

 画角は以前と同じでスピカの首から下だけが写っていた。ひとつ違うところをあげるとすれば今回は腰まで長い髪を下ろしており、そのうちの数束を肩に流していることだろう。

 そして配信中のスピカはずっと泣いていた。

 時系列順に何個か見ていくとまずは『☆信者のみなさま、こんにちは。スピカです。今日は……っず、あ、ごめんなさい……ぐすっ、は、みなさんに、お伝えしたいことがあって、うう、配信することにしました』と時々鼻水をすすりながら挨拶をし、次に経緯を説明し始めた。


『☆信者のみなさまなら、もう、ご存知かもしれませんが、どうやらわたしの曲が盗作されたようです。親切な信者さんたちが教えてくれました。お相手のことは、この件で初めて知りました。わ、たし、なにか、嫌われること、したんでしょうか……うっ、ぐす、っは……、まったく、心当たりがなくて……』