「落ち着いて」
月城に肩を叩かれようやく呼吸が浅くなっていることに気づく。
私が叩いたときは微妙な顔したくせにあんたはふつうに叩くのかと関係ないことが頭に浮かんだけれど、むしろそのおかげで我に返り深呼吸することができた。
「ごめん。まさかこんなに動揺するとは思わなくて……」
月城はらしくもなく狼狽えている。
「このこと、誰かに言ったりした?」
「いや、言ってないよ。俺が勝手に知ってるだけだし、これからも言うつもりないし」
「そう。……じゃあひとまず場所変えよ。人に聞かれたくないの」
私が提案すると月城はすぐに「わかった」とこたえて数歩後ろをついてきた。
そのまま私たちはあまり人通りのない道を選んで歩く。
7月下旬の14時45分。
太陽がギラギラと照りつきセミが命を燃やす中を日傘もささずに歩くなんてなかなか自殺行為だと思う。だけど仕方ない。早く帰れる今日に限って日傘を家に置いてきてしまったんだから。
いくら東京とはいえ、23区を出てしまえば他の県と大差ない。そりゃ電車が2時間に1本しかない田舎とはまた違うけどさ。
そんなわけで周りに誰もいなくなったところで立ち止まり、肩越しに振り返った。
月城に肩を叩かれようやく呼吸が浅くなっていることに気づく。
私が叩いたときは微妙な顔したくせにあんたはふつうに叩くのかと関係ないことが頭に浮かんだけれど、むしろそのおかげで我に返り深呼吸することができた。
「ごめん。まさかこんなに動揺するとは思わなくて……」
月城はらしくもなく狼狽えている。
「このこと、誰かに言ったりした?」
「いや、言ってないよ。俺が勝手に知ってるだけだし、これからも言うつもりないし」
「そう。……じゃあひとまず場所変えよ。人に聞かれたくないの」
私が提案すると月城はすぐに「わかった」とこたえて数歩後ろをついてきた。
そのまま私たちはあまり人通りのない道を選んで歩く。
7月下旬の14時45分。
太陽がギラギラと照りつきセミが命を燃やす中を日傘もささずに歩くなんてなかなか自殺行為だと思う。だけど仕方ない。早く帰れる今日に限って日傘を家に置いてきてしまったんだから。
いくら東京とはいえ、23区を出てしまえば他の県と大差ない。そりゃ電車が2時間に1本しかない田舎とはまた違うけどさ。
そんなわけで周りに誰もいなくなったところで立ち止まり、肩越しに振り返った。



