星屑の唄【期間限定公開】

 Luneさんとスピカの音楽は全然違う。

 小綺麗にまとめただけのスピカの曲と違って、Luneさんの曲はひとつひとつ丁寧に編みこまれたレースのように美しく、時々投稿されるギターの弾き語りには確かなぬくもりが宿っている。

 それとも、違うからこそ通じあえたとでも?

 だとしたら私は一生、Luneさんと仲良くなれないじゃないか。そんなの、あんまりだ。


 視界が歪んで、生ぬるいものが頬を伝った。それがぽた、ぽた、と零れるたびに、底の見えない絶望が胸に巣食っていく。顎がカクカク震えて、口が閉じられない。


 ――もう、嫌だ。


 この日、私はスピカの全SNSをブロックした。

 もうこれ以上、こいつの名前なんか見たくなかった。


      ★


 私はSNSと距離を置くことにした。

 スピカを視界に入れないようにするためだ。


 あの後Xで「スピカ」と「☆信者」というワードもミュートにしたが、それでも検索欄に「スピカ」と入力すれば彼女のアカウントが一番上に出てくるものだから嫌気が差した。これではわざわざミュートにした意味がないじゃないか。ただでさえブロックしたアカウントの一覧にヤツの名前があるだけでムカムカするのに。

 だったら根本から絶ってしまえばいい。そう考え、このような行動に至った。