「今日でテスト終わったよね? ちゃんとできたの? 終わったからって気を抜かずにちゃんと勉強してるでしょうね!?」
部屋に入ってくるなり質問責めにしてくるのは母親だ。どうやら今日はいつもより早く仕事が終わったらしい。歌い終わった後でよかったと安堵する。
「……うん、してるよ。ほら」
そう言ってパソコンを開いてみせると、机に向き合っていたこともあり、母親はあっさりと信じ、「夕飯までまだ時間あるからしっかりね」と言い残し部屋を出ていった。
私の両親は厳格な人だ。
父親は銀行員、母親は公務員をしていて、幼い頃から「安定した職に就きなさい」と育てられた。だがそれに反し、私はずっとシンガーソングライターになりたいと思っていた。あふれる音楽を形にしたいと思っていたから。
そのことを小学6年生の授業参観のときに勇気を出していってみた。各々綴った作文を発表する場面で「私の将来の夢はシンガーソングライターになることです」と。初めて夢を口にした瞬間だった。
そんな12歳の精一杯の勇気は、帰りの車で打ち砕かれた。
――「なれるわけないでしょ、そんなの。恥ずかしいから二度と言わないで」
母親は吐き捨てるように言うと、それ以上なにも言ってこなかった。
恥ずかしい。
母親が放った言葉が胸に重くのしかかった。
部屋に入ってくるなり質問責めにしてくるのは母親だ。どうやら今日はいつもより早く仕事が終わったらしい。歌い終わった後でよかったと安堵する。
「……うん、してるよ。ほら」
そう言ってパソコンを開いてみせると、机に向き合っていたこともあり、母親はあっさりと信じ、「夕飯までまだ時間あるからしっかりね」と言い残し部屋を出ていった。
私の両親は厳格な人だ。
父親は銀行員、母親は公務員をしていて、幼い頃から「安定した職に就きなさい」と育てられた。だがそれに反し、私はずっとシンガーソングライターになりたいと思っていた。あふれる音楽を形にしたいと思っていたから。
そのことを小学6年生の授業参観のときに勇気を出していってみた。各々綴った作文を発表する場面で「私の将来の夢はシンガーソングライターになることです」と。初めて夢を口にした瞬間だった。
そんな12歳の精一杯の勇気は、帰りの車で打ち砕かれた。
――「なれるわけないでしょ、そんなの。恥ずかしいから二度と言わないで」
母親は吐き捨てるように言うと、それ以上なにも言ってこなかった。
恥ずかしい。
母親が放った言葉が胸に重くのしかかった。



