だけどそれはあくまでクラス内の話で、他クラスとはなんの関わりもないと思っていた。体育や学年集会など他クラスと関わる場面で同じクラスの人以外と話しているところを見たことがなかったから。
まぁでも四六時中月城のことを目で追っていたわけじゃないからそういうこともあるよねと思い直していると、月城が「だから、」と続けた。
「今日は俺ひとりでも大丈夫だと思う。なにか予定あるなら帰りな」
「えっ……いいの?」
「うん」
問うと月城はなんてことないように頷いた。その顔に無理している様子はない。
月城は善意からこの提案をしてくれたのか。
「ありがとう、月城。今度埋め合わせするよ」
そう言ってくすっと笑うと「べつにいいけど」と遠慮してきたので「貰えるものは貰っときなよ」と軽く肩を叩いたら微妙な顔をされた。嫌だったか。ごめん。
「ていうか予定あるってなんでわかったの?」
気を取り直してそう尋ねると、月城は少し考える素振りを見せた。
「なんとなく。帰る準備が異様に早いからもしかしたらって思って」
「なにそれ恥ずかしい」



