星屑の唄【期間限定公開】

 空には相変わらず月が浮かんでいて、私のすべてを見透かしているようだった。


 そういえば、Luneさんの「Lune」はフランス語で「月」を意味するらしい。

 私の好きなひとは「月」を冠している。

 そう思うと、少しだけ慰められた。

 Luneさんを照らしていたのは、たぶん、彼女の音楽好きな人たち。だとすれば、月城を照らしていたのは私――ステラだったのかもしれない。だがそれと同時に、彼を壊したのも私だ。だから。


 月城のためにも、ステラは消えなければならない。


 夜の空で白くひかる月を瞳に映しながら、そう強く思った。


      ★


 薄暗い室内でパソコンと向き合う。画面に映し出されているのはステラのYouTubeアカウント。Xの方は凍結されてしまったが、YouTubeの方はかろうじて残っていたのだ。

 これも、消さなければならないと思った。

 ステラは月城を狂わせてしまうから、これ以上彼に影響を与える前に。

 でも、その前にやらなければならないことがある。

 マウスを操作し、ある画面を表示した。

 今にも飛び出しそうな心臓を落ち着かせるように、深く息を吸う。

 今夜両親はどちらもいない。思いっきりやれ。