梨々花と美波はまだ来ていない。なにやら電車が遅延しているらしい。ひとりでいる教室はとても心細く、この世から切り離された気分になる。
こんなこと今までなかった。ひとりでいようが課題をしたりスマートフォンをいじったりと気ままに過ごしていたはず。
急に周りが気になるようになったのはやはりあの炎上でたくさんの悪意に晒されたことがきっかけだろう。いやでも、ちょっと前まではこうじゃなかった。――あぁそうだ。
私には月城がいた。
彼がいたからどれだけネットで非難されても現実が怖くなかったんだ。
彼はやはり私にとって背骨のようなひとだったのかもしれない。
教室にひとりでいられなくなった私は、保健室に行ってマスクを貰って、ぬるくくぐもった空気を吸った。
そうすることで少しだけ現実から顔を逸らせた気がした。
★
「心星ー!」
その日の放課後。
終礼が終わるや否や梨々花が駆け寄ってきて、私の腕にぎゅーっと抱きついた。彼女がつけている花束のような香りがふわっと舞う。
「この後暇? 久々に遊びに行こーよ!」
今日みたいに心が不調な日は彼女の明るさに救われる。
こんなこと今までなかった。ひとりでいようが課題をしたりスマートフォンをいじったりと気ままに過ごしていたはず。
急に周りが気になるようになったのはやはりあの炎上でたくさんの悪意に晒されたことがきっかけだろう。いやでも、ちょっと前まではこうじゃなかった。――あぁそうだ。
私には月城がいた。
彼がいたからどれだけネットで非難されても現実が怖くなかったんだ。
彼はやはり私にとって背骨のようなひとだったのかもしれない。
教室にひとりでいられなくなった私は、保健室に行ってマスクを貰って、ぬるくくぐもった空気を吸った。
そうすることで少しだけ現実から顔を逸らせた気がした。
★
「心星ー!」
その日の放課後。
終礼が終わるや否や梨々花が駆け寄ってきて、私の腕にぎゅーっと抱きついた。彼女がつけている花束のような香りがふわっと舞う。
「この後暇? 久々に遊びに行こーよ!」
今日みたいに心が不調な日は彼女の明るさに救われる。



