ドクン、と心臓が跳ね、スマートフォンを握る手に力がこもった。
月城がここまで焦っているということは、確実な情報が入ったということ。
月城の示すところに行けば、そこにスピカがいる。
ついに、ついに……!
「わかった。すぐ行く」
乾く口を暑さのせいにして、私は強く頷いた。
★
逸る気持ちを抑えるようにスマートフォンを握っていたからか、月城と合流するときにはすっかり手が白くなっていた。最寄り駅に着くなり急いで来たものだから若干息も切れているし、汗も滲んでいる。
だからこそ、目の前の光景に唖然とするしかなかった。
「夏、祭、り……?」
道の両脇に並んだ屋台、道を照らす色とりどりのちょうちん、浴衣を着て行き交う人々。どこをどう切り取っても夏祭りだ。私たちはその入口に立っている。
来る途中になんかこの駅で降りる人多いなとかみんな同じ方向に行ってるなとかこんな時期に浴衣なんて珍しいなとか近くで祭りでもあるのかなとか思わなかったわけじゃない。
でもまさか目的地が同じだとは思わないじゃないか。
電話口では私以上に焦っていた月城も、今は平然と隣にいて同じ光景を眺めている。
月城がここまで焦っているということは、確実な情報が入ったということ。
月城の示すところに行けば、そこにスピカがいる。
ついに、ついに……!
「わかった。すぐ行く」
乾く口を暑さのせいにして、私は強く頷いた。
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逸る気持ちを抑えるようにスマートフォンを握っていたからか、月城と合流するときにはすっかり手が白くなっていた。最寄り駅に着くなり急いで来たものだから若干息も切れているし、汗も滲んでいる。
だからこそ、目の前の光景に唖然とするしかなかった。
「夏、祭、り……?」
道の両脇に並んだ屋台、道を照らす色とりどりのちょうちん、浴衣を着て行き交う人々。どこをどう切り取っても夏祭りだ。私たちはその入口に立っている。
来る途中になんかこの駅で降りる人多いなとかみんな同じ方向に行ってるなとかこんな時期に浴衣なんて珍しいなとか近くで祭りでもあるのかなとか思わなかったわけじゃない。
でもまさか目的地が同じだとは思わないじゃないか。
電話口では私以上に焦っていた月城も、今は平然と隣にいて同じ光景を眺めている。



