アオハル×フラグ=恋。

颯斗の手を振り払った日から三日が経った。


助けてくれた恩人にすることじゃなかった。

少しだけ後悔している。

それでも。

あの時のことを思い出すと胸がモヤモヤしてしまう。

菜々子はため息をついた。


好桜「蒼くん!かっこよすぎです!!!」


今日は体育祭本番だった。

蒼はリレーで運動部をごぼう抜きにして一位。

その時の歓声と熱狂は凄かった。

走り終わったあと。

そのまま里穂の元へ駆け寄って。

二人で楽しそうに何かを話していた。

眩しくて。

間違いなく青春の一ページだった。


菜々子「AI生成画像かよ……」


観覧席で誰にも聞こえない声でツッコむ。


下駄箱から出て校門は向かう5人。

冷めやらぬ興奮状態の好桜。

それを適当にいなしながら歩く愛華。

少し先には蒼と里穂。

そして。

菜々子は少し後ろを歩いていた。


最近。

少しだけ。

本当に少しだけだけど。

みんなとの距離を感じる。


考え事をしながら下を向いて歩いていると。


ゴツン。

愛華の背中にぶつかる。


「えっ、愛華ごめん!」


愛華「全然大丈夫!それより見てみ。」

愛華は校門を指さす。

好桜「でっかっ!」


、、、、でっか???


なんか最近。

私も同じこと言った気がする。


蒼「あんなでかいやつ、西高にいたっけ?」


里穂「いない。絶対いない。怖い。」


四人は足を止めている。


菜々子も恐る恐る。

愛華の肩越しに校門を見る。


「!!!!!!???」


颯斗だった。


なんか。

女子達に怖がられて避けられながらも。

ニッコニコで手を振っている。


なんだアイツ。


菜々子は反射的に愛華の背中へ隠れた。


愛華「ちょ、何?」


愛華は振り返る。


愛華「菜々子?」


好桜「ななこちゃん?どうしたんですか?」


ひょこっと顔を出す好桜。


「いっ、いいいい、いや、なんでもない!」


愛華「あーやーしーい。」


愛華はニヤニヤしながら顔を覗き込む。


里穂「え?どうしたの菜々子?」


蒼「なんかあいつにされたん?」


里穂と蒼まで近付いてくる。


やめて。


囲まないで。


目立つ目立つ目立つ!!


好桜「うわっ!」


好桜が声を上げた。


好桜「なんかこっち来ます!」


見ると。

颯斗が訝しげな顔でこちらへ向かってきている。


好桜「よく見ると、大きいだけじゃなくて。」


好桜「身体もがっちりしてますし。」


好桜「顔もかっこいいですよ!」


みんなが改めて颯斗を見る。


確かに。


よく見ると。


まじでかっこいい。


蒼とはまた違うタイプのかっこよさだった。


颯斗「すいませーん」