尊い推し兄弟に愛されてます!?




修学旅行まで、あと二週間。

放課後、私はひまりと美月に連れられ、駅前のショッピングモールへ来ていた。

「修学旅行と言ったらパジャマでしょ!!」

「なんでそんな気合い入ってんの……」

「だって夜の女子会あるじゃん!」

ひまりが力強く拳を握る。

確かに。

修学旅行といえば夜のおしゃべりタイムだ。

「いっち絶対可愛いの買いなよ!」

「えー?」

私はラックに並ぶパジャマを見つめた。

もこもこ、ふわふわしていて可愛い。

「これとかどう?」

「かわいー!!」

「一華っぽい」

淡いラベンダー色のパジャマ。

私は鏡の前で合わせてみる。

「わっ、似合うじゃん」

「ほんと?」

少し嬉しくなる。

「玲央に見せたい?」

「見せません!!」

即答すると、ひまりが爆笑する。

「じゃあ弟の方に見せる?」

「もっと見せない!!」

そんな風に騒ぎながら店を出た時だった。

「あれ?」

美月が足を止める。

「どうしたの?」

その視線の先を見た瞬間……私も固まった。

「あっ……」

そこにいたのは。

私服姿のゆずくんだった。

そして、隣には知らない女性。

二十代半ばくらいだろうか、綺麗なお姉さんだった。

しかも……距離が近い。

ゆずくんが、私にするみたいに腕を組んだりしている。